中国EC時代の生き残り戦略
こんにちは、コリです。
少し前まで、ネット物販で利益を出す方法は比較的シンプルでした。
中国の工場や卸市場から商品を仕入れて、自分なりに価格を設定し、楽天やAmazon、自社ECなどで販売する。
この流れで安定して稼いでいた人も多かったと思います。
実際、私の知人にもアリババ経由でスマホアクセサリーを仕入れて、日本向けに販売していた人がいました。
ところが、ある時期から売上が急激に落ち始めたんです。
原因を調べてみると、とてもシンプルでした。
仕入れ元だった中国の工場が、TemuやAliExpressといったプラットフォームを通じて、消費者に直接販売し始めたんです。
しかも、卸価格より安く、送料無料で。
この瞬間に、「中間で売る」というビジネスモデルの前提が大きく崩れたわけです。
いま起きているのは、単なる価格競争ではありません。
製造・物流・データ・マーケティングが一体化した新しいECモデルが、世界の小売構造そのものを変えようとしている流れです。
消費者にとっては魅力的です。
でも、売り手にとってはかなり厳しい変化でもあります。
だからこそ大切なのは、恐れることではなく、仕組みを理解すること。
そして、自分がどこで戦うのかを見極めることだと思います。
Temu 圧倒的な低価格を支える仕組み
まず見ていきたいのはTemuです。
Temuは、とにかく「安い」という印象が強いですが、本当の強さは価格だけではありません。
プラットフォームが販売の流れ全体に深く関わっている点にあります。
Temuでは、複数のサプライヤーが同じような商品を提供した場合、より低コストで供給できる側が優先されやすくなります。
この仕組みが、結果として価格をどんどん押し下げる要因になります。
さらに、物流やカスタマー対応などもプラットフォーム側が主導するため、全体の効率が非常に高いです。
加えて、クーポン配布やアプリ内ゲームなどの仕組みもあり、ユーザーが長く滞在しやすい設計になっています。
「買い物を楽しませる」こと自体が戦略になっているんですよね。
では、売り手はどうすべきか。
結論から言うと、Temuと同じ土俵で戦うのはかなり厳しいです。
特に、雑貨や日用品などの汎用品を仕入れて販売するモデルは、価格比較で負けやすくなります。
一方で、製造側であれば、Temuを在庫消化や大量販売のチャネルとして活用する考え方もあります。
ブランドを持つ売り手であれば、
・品質
・デザイン
・世界観
・サポート
といった部分で差別化する必要があります。
つまり、「安さ以外の理由」で選ばれる設計が重要になります。
SHEIN データで動く超高速ファッション
次にSHEINです。
SHEINは単なるファストファッションではなく、「データで需要を読み、すぐに商品化する仕組み」を持っています。
従来のアパレルは、数ヶ月前から大量生産する必要がありました。
そのため、売れ残りが発生しやすかったんです。
SHEINは違います。
まず少量だけ作って市場に出し、反応を見てから追加生産する。
これによって在庫リスクを大きく減らしています。
さらに、SNSのトレンドや検索データをリアルタイムで分析し、商品開発に反映しています。
日本の読者向けに言うと、
「トレンド分析 × 高速生産 × SNS拡散」
この3つが組み合わさったモデルです。
また、インフルエンサーとの連携も非常に強力です。
TikTokやInstagramでの紹介を通じて、商品が自然に広がっていきます。
では、小規模ブランドはどうするべきか。
ここで重要なのは、SHEINと同じスピードで戦おうとしないことです。
むしろ、
・品質の高さ
・独自性
・ブランドの信頼
といった部分で差をつけることが重要です。
トレンドに合わせる柔軟さは必要ですが、
「全部を真似する必要はない」
というのがポイントです。
TikTok Shop コンテンツが売上になる時代
最後はTikTok Shopです。
ここは少し性質が違います。
TemuやSHEINが「商品と仕組み」で勝負しているのに対して、TikTok Shopは「コンテンツ」で売るプラットフォームです。
ユーザーは最初から商品を探しているわけではありません。
動画を見ている中で商品に出会い、気になって、そのまま購入します。
この流れが非常に強いです。
特に、
・ビフォーアフター
・リアクション
・使い方の実演
といった動画は、直感的に理解できるため強いです。
さらに、アフィリエイト機能により、クリエイターが商品を紹介して販売を手伝ってくれます。
つまり、販売者だけでなく、
「クリエイター全体が販売チャネルになる」
という構造です。
ただし、注意点もあります。
TikTokはアルゴリズム依存が強いため、再現性が低い場合があります。
一時的に売れても、継続が難しいこともあります。
そのため、TikTokだけに依存せず、
・自社ブランド
・顧客リスト
なども育てていく必要があります。
プラットフォーム比較
| プラットフォーム | 強み | 弱点 | 戦略 |
|---|---|---|---|
| Temu | 圧倒的低価格 | 利益が出にくい | 差別化重視 |
| SHEIN | スピードとデータ | 品質のばらつき | ブランド強化 |
| TikTok Shop | 高い拡散力 | アルゴリズム依存 | コンテンツ強化 |
これからの売り手に必要な考え方
ここまで見てきて、ひとつはっきりしていることがあります。
「商品を仕入れて売るだけ」では、これからは厳しいということです。
では何が必要か。
まず、価格だけで勝負しないこと。
次に、ターゲットを明確にすること。
そして、商品以外の価値を作ることです。
たとえば、
・丁寧な説明
・使い方の提案
・安心できる対応
こういった要素は、意外と大きな差になります。
今の時代は、商品そのものよりも、
「なぜその商品を選ぶのか」
が重要になっています。
大きな変化の中でも、しっかりと軸を持てる人は、必ず生き残れます。
私はそう思っています。
参考資料
- KOTRA グローバルEC市場レポート
- 韓国貿易協会(KITA)物流・D2C分析
- 米欧主要メディアによるTemu・SHEIN・TikTok Shop分析記事
Q&A
Q1. 小規模セラーでもTemuで戦えますか?
価格だけで戦うのは難しいですが、差別化すれば可能性はあります。
Q2. SHEINと同じ戦略を取るべきですか?
完全に真似する必要はありません。強みを活かした戦略が重要です。
Q3. TikTok Shopで成功するには?
短時間で魅力を伝える動画コンテンツが最重要です。

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